2012年5月19日土曜日

頑張れ!大砂嵐


銃を片手に殿様面してふんぞり返って居座るヤンキーには腹が立つが、裸一貫で日本にやってきて土俵を舞台に活躍する大相撲の外国人力士たちには、思わず拍手を送りたくなる。大阪で開催中の大相撲春場所で、アフリカ大陸出身の力士・エジプトからやってきた大砂嵐(おおすなあらし)(20)が初めて土俵に立ち、序の口で優勝した。


大相撲を志したのはインターネットの投稿サイトで見た動画がきっかけで「負けても疲れても何もなかったように振る舞う、力士の強さにひかれた」とか。昨年8月に来日し、1年も経たないうちの優勝だった。ところが、イスラム教の戒律も「豚肉さえ食べなければ問題はない」と言うがちゃんこには苦戦。それでも1日5回の礼拝も「毎日欠かしていない」らしい。異文化に慣れることからして大きな壁があるのに、序の口とはいえ「国技」で頂点に立ったのだから、すごい。

やたら「外国人力士排斥」の風潮が強かった相撲協会も、足下見れば日本人力士の腐敗ぶりの腹いせにだったことに気付いたのか?よく分からないが、外国人力士の奮闘のお陰で「一年に6回もオリンピック」が観られていいのではないかと素朴に思う。

2012年5月12日土曜日

「世界で一番格好良い男」(ジョン・レノン評)


たしかに、あのポスターをみるだけでも、並の風貌ではない。そして革命家としての生涯も・・

チェ・ゲバラのことを少し書きたい。以前にどこかで、半世紀ほど前、ゲバラが来日時に、こっそり抜け出し夜行列車で広島を訪れたという話しを聞いたことがあった。カストロとともに「アメリカの裏庭」から蜂起し、革命を成功させ、それに飽き足りることなく「第二第三のベトナムを」と、南米諸国の山岳地帯で死ぬまで、ゲリラとして戦い続けたゲバラ。その彼が、アメリカの「非道の象徴」である「ヒロシマ」を一目見ておきたかったのだろうと思わせるような逸話ではあったが、どうやら広島行きは「お忍び」ではなく、「公式訪問」だったようである。

1959年7月15日、31歳のゲバラはキューバの使節団を引き連れて日本を訪れた。その年の1月1日に反米革命を成功させたばかりの彼らは、当時の日本政府・マスコミにとっても「厄介者」で、国民には余り知られたくない、知らせたくない「過激派」であったのだろう。『朝日新聞』が「カストロ・ヒゲ」と揶揄同然に報じたのみで、いわば報道管制下のお迎えだった。

それでも愛知県のトヨタ自動車工場、ソニーのトランジスタ研究所や映画撮影所、肥料工場、久保田鉄工堺工場では農業機械の製作を見学し、通商のために池田勇人通産相と会談も行っている。

7月24日大阪に泊まった際、広島が大阪から遠くない事を知ってゲバラは、翌日、予定を変更して駐日大使らを伴って全日空機で岩国空港に飛んだ。広島県庁職員案内の下、広島平和記念公園内の原爆死没者慰霊碑に献花し、原爆資料館と原爆病院を訪れたほか、広島県庁を来訪し、当時の広島県知事だった大原博夫と会談した。そのいきさつは、当時の通訳であった広島県外事課の見口健蔵が、飛行機での公式の来訪を語っているほか、昭和47年の段階で広島県総務課には当時の記録も残っている。

いくら「過激派」といえども、使節団代表としてのゲバラが、受け入れ国の意向を無視し、無断で「掟破り」をやったとは考えにくい。夜行列車で抜け出したにもかかわらず広島で県庁職員が待っているのはどうみても不自然でもあり、どうやら側近の記憶違いもしくは脚色のようだ。だが、それがピタリと絵になるゲバラだからこそ、今日まで「伝説」として生き残っているのだろう。

ヒロシマ訪問時、ゲバラは記者に「なぜ日本人はアメリカに対して原爆投下の責任を問わないのか」と問うたと言う。ゲバラが帰国後、広島の状況をキューバに伝えて以来、同国では現在でも初等教育で広島と長崎への原爆投下をとりあげていると言う。

なお、娘のアレイダ・ゲバラさんも2008年5月に原爆死没者慰霊碑に訪れている。最近では、5月11日に、ゲバラの生涯を描いた映画で主演したデル・トロさんも、広島の原爆資料館などを訪問している。

2012年5月6日日曜日

ジュゴンを「絶滅」に追いやる者

国の特別天然記念物トキのひなが国内の自然界で36年ぶりに誕生したニュースで、細野環境相は記者会見でトキのひな誕生を喜びつつ、生物多様性について「非常に根源的な環境問題。文明国として大事にしたい」と述べた。

まあ喜ばしい話に水を差すつもりはないが、1年経っても未だに放射能を撒き散らしている福島第一原発を思うにつけ、政府高官の口から出る「環境、文明」との言葉が何と空虚で嘘っぽいことか!

環境省によると、国内の動物はこれまでに46種絶滅し、今も1002種がその危機にひんしている。環境省は種の保存法に基づき、そのうち人の活動の影響で生息が著しく脅かされている90種を「国内希少野生動植物種」に指定し、捕獲や売買、生息地の開発の禁止といった保護対策を講じていると言うが、年間予算がたった約4億円しかないため、トキやヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコ、アマミノクロウサギなどを除く約半数については「限られた予算で、増殖が見込めない」として計画すら立てられていない。1機約190億円の次期主力戦闘機F35を1機減らすだけで、何種類の動物が絶滅から救われることか?

戦闘機は墜落しても金さえ出せばまた補充できる。しかし「目先の金儲け」からすれば邪魔にしかならないような、絶滅を危惧されている動物にせよ、歴史的文化的遺産などは、いちど消えてしまえば二度と甦ることはない。その価値を認め保護することが「文明国」としての出発点ではないのだろうか?

沖縄県・尖閣諸島の魚釣島に生息するセンカクモグラは歯が38本で日本本土で生息しているモグラより4本少ないのが特徴。79年に1匹捕獲されて以来、生存が確認されていないが、保護対策は取られていない。中国・台湾との領有権問題で上陸すら困難だからだ。

沖縄県名護市辺野古の沖合に生息するジュゴンにいたっては、国際自然保護連合(IUCN)が日米両政府に再三保護を求めているのに、指定していない。普天間移設計画の下心があるからだ。

他国との争いや基地増強の犠牲は、ジュゴンやセンカクモグラばかりではない。いや、むしろ沖縄・福島県民の犠牲だけではおぼつかなくなり、増税・軍備増強・原発再稼働で、もっと多くの日本国民を「絶滅危惧」の瀬戸際に追いやろうとする「非文明国」の政治の象徴なのかも知れない。

(毎日新聞 2012年05月06日の記事を参考にさせて頂きました)

5/5原発全停止に際して思うこと


「あのとき中国から手を引いてれば」→歴史にIFは禁物だが、その後の対米戦争、原爆投下の末の敗戦といった悲惨な結末から考えれば、国家・民族の重大な岐路での不決断、あるいは選択の過ちと思わざるを得ない。

 どうみても中国戦線は「泥沼」だったのに、収拾のチャンスはいくらでもあったのに関東軍や満鉄といった、植民地経営で甘い汁を吸ってきた「中国ムラ」の抵抗に屈して、あるいは「まだ行ける」の甘言に乗せられて、最後のとどめが刺せなかったからだろう。

 いまは「原発全停止」を喜んでいる場合ではない。放射性廃棄物は列島に山と積まれている。「原発ムラ」は生き残り再起を伺っている。再稼働を許さず一刻も早い全廃炉に向けて

・・子孫から「あのとき原発から手を引いてれば」と後ろ指指されないためにも・・

次期主力戦闘機F35は一機190億円


アメリカが日本の次期主力戦闘機として売りつけようとしているF35が42機で8010億円、1機190億円もすることが明らかになった。

これまで航空自衛隊の主力戦闘機はすべて米国製だったが、ノックダウンとして、三菱など日本の企業が生産・修理を請け負ってきたのだが、今回はそれもなし。しかも量産開始が7年後。これでは中国やロシアの戦闘機開発に追い越されてるやろな!

ちなみに飛行機のお値段といえば・・F-15=120億円/F-22=250億円/ボーイング747-400=200億円/A380=224億円

日本国民の血税は、ごっそりロッキードがかっさらい、米空軍が航空自衛隊を指揮して日本人パイロットにアジア人を攻撃せよと命令できる。アメリカにとっては、アメリカ人が乗らない「無人戦闘機」(アメリカ人が戦闘で死ぬことはない!)だし、犠牲が増えれば増えるほど注文も増えると言うもの。

アメリカにとって、こんな美味しい話はないぞ!と思ってたら、オーストラリア政府は、国家財政が赤字なので予定していたF35戦闘機の調達を2年延期することを決定したらしい。ごもっとも!

野田首相は、「対米貢ぎ浪費癖」を改め、高価なうえに納期も守れず「ええとこなし」のF35の調達を破棄しなさい!

尖閣諸島の2/5は米軍のもの?


新年度になって早一ヶ月・・転勤、引っ越しなどで慌ただしかった時期もようやく落ち着いたようだが・・チラシで「あっ!これいい!」と思った物件が、実際に不動産屋の案内で現地に行ってみると、大違いだったなどという経験をされた方も多いのでは?

まあ、これなら「危うく騙されるとこだった」で済ますこともできる。でも、気に入って契約した家・土地が、実は無関係の他人の所有物だったなれば、明らかな犯罪になる。

石原東京都知事が、先日ワシントンで「尖閣列島購入」をぶちあげ、いつものようにマスコミは大騒ぎした。誰もが「また下心見え見えのパフォーマンスだな」と思った。そんなに尖閣の土地が欲しいなら私財で買ったらいいのだし、なにも自らの「憂国の志士」道楽のために都民の血税を使うべきではない。

そんなに土地が欲しいなら、遠くの尖閣列島より、長い間都庁の知事室を照らし続けてくれたせめてもの償い(弔い?)に、買い手も付かない福島第一原発用地を買い取るのが「英雄的行為」というものではないのだろうか?どうしてもというなら、ついでに知事も辞めて電気もない島の自給自足生活で中国漁船を監視してなさい。死ぬまで星条旗と日の丸を離しなさんなよ!これなら都民も国民も大喜びのはず!

それから・・「領土、主権」と言うなら、自らも知事選公約で掲げた横田基地と首都圏上空をアメリカに返還してもらってからにしなさい。せっかくワシントンまで行ったのに、肝心のことは一言も言わず、それどころかワシントン高官に気に入られるためのパフォーマンスとしてしか思えないのですが?

ここんとこ、経済で中国に押されっぱなしのアメリカは、「尖閣諸島」だけでなくフィリピンやベトナムを「領土問題」でそそのかしたりして、西太平洋での中国の進出を武力で食い止めよう、それも自分は後ろに下がっておいて、各国の軍事力を中国に仕向けようと躍起になっている。つまり、自費で「尖閣」を購入しては何もならないので、都民を巻き込んで、都民の金で、中国に喧嘩を売ろうという魂胆なのだ。

と、まあここまでは、いつものように「腹立ち」が先行したのですが・・

とんでもない、事実が出てきた!

なんと、騒ぎのまっただ中の尖閣諸島の5つの島のうち2つ(久場島、大正島)が在日米軍の射爆演習場で、その契約が今年で切れると言うのだ。

防衛省が発行する「在日米軍区域一覧表」によると、「米海軍訓練区域」として以下のように記載されている。
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3.黄尾嶼射爆撃場(尖閣諸島)
区  域 :水域 久場島(概位25-56N 123-41E)の陸岸の前面100m以内の区域
空域 久場島の陸岸から 100mの線で囲まれる区域
訓練の種類:空対地射爆撃訓練
訓練時間 :原則として0700~1700
高度制限 :1,216m以下
制限事項 :水域は、使用期間中漁業及び立ち入りを禁止する。
備  考 :水域を使用する際は予告される。


4.赤尾嶼射爆撃場(尖閣諸島)
区  域 :25-54-14.4N 124-33-53.9E の地点を中心とする半径5海里の円内区域
訓練の種類:艦砲射撃、艦対地射撃及び空対地射爆撃訓練
高度制限 :1,216m以下
制限事項 :本区域は、使用期間中漁業及び立ち入りを禁止する。
備  考 :本区域を使用する際は予告される。
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この海域通りなら、一昨年の海上保安庁による中国漁船拿捕も、日本ではなく米軍の所有する海域で行われたことになり、「領海侵犯」すら成り立たないことになる。そのあたりのことを、石原氏もちゃんと押さえていたらしく、今回の発言では「久場島」はこっそり「購入対象」から外していたとか?

「日本固有の領土」だったはずの尖閣諸島の2/5が、実はアメリカのものだったという落語顔負けのオチが付いていたのだった。まだこの件については石原氏もマスコミも、一言も言わないが・・
中国に喧嘩売るより、まずはアメリカから両島を返還してもらって、「主権問題」をすっきりさせることが「愛国者の務め」ではないのだろうか?

関連サイト:http://kunini922.iza.ne.jp/blog/entry/1529679/